アメリカで学位を取得した留学生にとって、現地での就業経験を積むことは大きなキャリアチャンスです。そのために欠かせないのが「OPT」(Optional Practical Training)ビザ。OPTは、F-1ビザを持つ留学生がアメリカで学んだことを実践するための就労許可制度であり、申請にはいくつかのプロセスと心得が必要です。今回は、OPT申請の流れや実際の体験を基に、申請から働き始めるまでのポイントを解説します。
OPTビザとは
OPT(Optional Practical Training)は、アメリカでF-1ビザを持つ留学生が学業を終えた後、アメリカで一時的に就労できる制度です。取得した学位に関連する分野での実務経験が認められるもので、通常は最大1年間の就労が可能(STEM分野は延長あり)です。OPTが承認されると「EAD(Employment Authorization Document)」カードが発行され、このカードが手元に届いてから初めて正式に働けるようになります。
🌺 OPT申請の流れと学校のサポート
まずは、通っている学校の国際学生オフィスに相談し、OPT申請のステップや期限を確認します。申請には学校のサポートが欠かせないため、指定された手順に従いながら進めることが重要です。申請には以下の書類や手続きが含まれます:
- I-20フォーム(学校が発行)
- OPT申請書(Form I-765)
- 申請料の支払い
- 写真やパスポートのコピーなどの提出
注意点:
OPT申請は、卒業日(または学位取得日)の90日前から申請が可能ですが、手続きには時間がかかることがあるため、できるだけ早めに準備することが推奨されます。そして定期的にOPTの説明会などに積極的に参加し情報を集めておくと安心です。
🌺 待ち時間の心得:申請から承認まで
OPTの申請を提出すると、承認までの待ち時間があります。私の場合、申請してから実際に承認を得るまでに約5ヶ月ほどかかりました。申請後に進捗を確認する手段は限られており、USCIS(アメリカ市民権移民局)からの通知を待つしかないため、予定が立てづらく、不安になることもあります。USCISのwebページでおおよその承認までの時間が提示されますが、私の場合は大幅に遅れました。
待ち時間の心得:
- 承認までには数ヶ月かかることが多いため、心の余裕を持つことが大切
- 状況に応じて、USCISのオンラインシステムで進捗状況を定期的に確認する
- 早期申請が不安解消の鍵。特に就職先が決まっている場合は、予定開始日に間に合うように余裕をもって行動しましょう
🌺 OPT承認後もEADカードが必要
OPTが承認されると、EAD(Employment Authorization Document)カードが発行されます。このカードがないと、正式に働くことができませんので、カードの到着を待つ必要があります。EADカードが手元に届くまでもやく1週間かかりました。ここでも本当に届くのだろうかと不安になります。
EADカードの注意点:
- カードが届くまで正式には働き始められないため、受け取るまでに予定を調整する
- カードを紛失しないようにしっかり保管。就労の際に必要な書類となります
🌺 OPT期間中の就業と注意点
EADカードを受け取ったら、いよいよアメリカでの就業が可能となります。OPTの就業先は、学位に関連する分野であることが条件です。雇用先での働き方にもいくつかのルールがあり、例えば以下の点に注意が必要です:
- フルタイムでの就業が基本ですが、パートタイムで働く場合もあります
- OPT期間中は合計90日を超える無職期間がないように注意すること
- 雇用先の変更や転職があった場合には、速やかに学校やUSCISへ報告する
就業中の心得:
- 定期的に雇用状況を更新し、OPT期間中の無職期間が90日を超えないように計画的に行動
- キャリアやスキルアップのための経験を積み、OPT終了後のビザ延長や他のビザオプションを視野に入れる
まとめ:米国で働くための準備と心構え
OPTは、アメリカで学んだことを実務で活かしながらキャリアを築く絶好の機会ですが、申請から承認までの待ち時間やEADカードの受け取り、就業条件など、慎重に進める必要があります。学校のサポートを受けながら早めに申請手続きを進め、長い待機期間には焦らず計画的に準備をしていきましょう。
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